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2024.08.23
梱包設計とは?梱包や梱包方法を考える前に行おう
梱包作業を行う前に「梱包設計」を行うことは非常に重要です。商品の品質と安全を確保し、業務効率化やコスト削減を実現するためには、欠かせないプロセスといえます。
本記事では、梱包設計が重要な理由、進める際のポイントや具体的な手順、そしてメリットについてご紹介します。
梱包設計とは
製品が製造工場から消費者の元に届くまでの「物流プロセス全体」を、安全面と効率面に配慮しながら設計することを「梱包設計」といいます。梱包設計は、製品の保護、輸送、保管、販売、使用に影響を与えるため、非常に重要です。
梱包が担う主な役割・機能は3つあります。
保護性
梱包は製品を物理的な損傷(衝撃、振動、圧力など)や環境的な要因(湿度、温度、汚染など)から保護します。適切な梱包による保護は、輸送中や保管中の損傷リスクを最小限に抑えます。
利便性
梱包は製品の取り扱いや輸送、保管、開封、使用を容易にする役割を担っています。例えば、しっかり固定された梱包は保管と輸送をスムーズにし、簡単に開封できる梱包は顧客の手間を省きます。
快適性
快適な梱包は製品のイメージや顧客満足度にプラスの影響を与えます。例えば、再封可能なパッケージは製品の新鮮さを保つ印象を与え、扱いやすい梱包デザインは製品を取り出す際のストレスを軽減します。
「保護性」「利便性」「快適性」を意識して梱包設計を行うことで、顧客満足度を向上させることができます。梱包設計では、製品の特性、輸送方法、保管条件、顧客のニーズなど、多くの要素を考慮することが重要です。バランスを見ながら設計を進めることがポイントになります。
梱包設計を行うメリット
梱包設計のメリット梱包設計を行うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主なメリットを4つご紹介します。
製品破損のリスク軽減
梱包設計により、輸送中に製品が損傷を受けるリスクを最小限に抑えることができます。製品に合ったクッション材や保護策を選定することで、製品を衝撃や振動から守ることができます。その結果、返品やクレームに伴うコストの削減が可能です。
輸送コストの削減
適切な梱包設計を行うことで、輸送効率が向上します。無駄なスペースを削減し、コンテナやトラックの荷台を効果的に活用できるようになります。これにより、輸送にかかるコストを大幅に削減できます。
SDGsへの貢献
SDGs(持続可能な開発目標)を意識した梱包設計は、環境負荷の低減に寄与します。例えば、バイオマスプラスチックを使用するなどCO2排出量削減のために資材の見直しや減量化を行うことも大切です。
ブランドイメージの強化
製品の第一印象は梱包された状態で決まります。そのため、梱包のクオリティはブランドイメージに直結します。優れた梱包設計を行うことで、消費者に良いイメージを与え、ブランドの認知度と評価を高めることができます。
これらのメリットを踏まえ、梱包設計は製品の品質保証、コスト削減、環境保護、そしてブランド価値向上において重要な役割を果たします。適切な梱包設計を行うことで、物流プロセス全体の改善を図ることができます。
梱包設計の進め方
ここでは、基本的な梱包設計の手順についてご紹介します。
1. 企画の提案
まず、梱包の目的や要件を明確にし、どのような製品を梱包するのかを検討します。このとき、運送や保管時の環境や条件も考慮する必要があります。例えば、温度や湿度、衝撃などの外部要因を考え、製品がこれらの条件に耐えられるように設計します。
2. 設計の提案
次に、具体的な梱包のデザインや材料、サイズ、形状を提案します。適切な材料を選定し、商品の特性に合った梱包ができるようにします。例えば、壊れやすい製品にはクッション材を多く使用し、耐久性を持たせる必要があります。また、運搬しやすい形状や効率的な収納方法も考慮します。
3. 検証
最後に設計案を実際に試し、イメージ通りの梱包になるかを検証します。耐久性、保護性、運送時の安全性などを確認し、必要に応じて修正を加えます。このステップでは、実際の輸送条件をシミュレーションし、製品が無事に目的地まで届くかを確認します。
これらの手順を通じて、効率的で信頼性の高い梱包設計が完成します。正確な企画、適切な設計、厳密な検証を行うことで、製品の品質と安全性を確保しつつ、コスト削減と環境保護にも寄与することができます。
梱包設計を進めるときのポイント
梱包設計を進める際に意識しておきたいポイント梱包設計を進める際に、意識しておきたいポイントがあります。主なポイントを2つご紹介します。
要件定義
梱包設計において、要件定義は欠かせません。商品の特性を理解し、梱包を行う上で優先すべきことや注意すべきことを決めます。個装(商品の個別包装)、内装(輸送時の内部包装)、外装(複数商品のまとめ包装)の役割を明確にすることも要件定義で行います。さらに、自社製品の輸送用包装を設計する際には、どこまで自社で設計するか、その範囲を決めることが重要です。これにより、設計プロセス全体の明確化と効率化が図れます。
外部委託の検討
梱包設計を社内で行うか、外部に委託するかを判断することも重要です。社内設計は社内リソースを使用するため、社員の時間を費やしますが、社内での認識を合わせやすく、コミュニケーションもスムーズです。一方、外部に委託する場合、自社社員の時間的な負担を軽減し、専門的な視点で梱包設計を進めることができます。特に量産製品の場合、外部委託による時間的な負担の軽減は大きなメリットとなります。
これらのポイントを意識して梱包設計を進めることで、効率的かつ効果的な梱包が実現し、製品の品質と安全性を高めることができます。また、コスト削減や作業効率の向上にも寄与します。
梱包設計が上手くいかない場合は外部への相談も検討しましょう
梱包設計は、製品が製造から消費者に届くまでの物流プロセス全体を、安全かつスムーズに行うために欠かせません。まずは、梱包が担う主な役割である「保護性」「利便性」「快適性」を理解し、適切な設計を行うことで破損防止などのメリットが得られることを認識しましょう。
梱包設計の基本的な流れや、進める際のポイントについても紹介してきましたが、設計が上手くいかず、梱包に活かせない場合もあるかもしれません。例えば、製品の特性や輸送環境に応じた要件定義が不十分であったり、外部委託の判断が適切でなかったりすることが原因となります。
ネクサスエアーでは、自動梱包ラインの設計・提案を行っています。物流プロセス全体や梱包業務に課題を感じている方は、お気軽にご相談ください。
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